トップメッセージTop message
私たちは、まだ誰も「環境問題」という概念を
持っていなかった時代から
この仕事を続けてきました。
創業した1955年当時、世間の関心は「公衆衛生問題」でごみやし尿が大きな社会問題でした。法律で規制されたもののどう処理すればいいのかがわからず社会は混乱状態。
その問題を解決したいと研究に乗り出したのが、日吉の社会貢献の始まりです。
何がどう良くないのか、どうすれば公衆衛生問題を改善できるのか、一つひとつ分析し解析を続けて問題解決のための技術を身につけていきました。
それが、社是である「社会立社、技術立社」へと繋がっているのです。「会社は社会に貢献しなければ存続できず、またそれを支える技術を持ってはじめて社会に貢献することができる」という考えのもと、産業活動や人の暮らしの変化によって時代の中で新たに生まれる様々な問題に取り組んできました。高度経済成長期には産業活動の発展により「公害問題」が、1990年代にはさらに視点が広がり「環境問題」が注目を集め、時代の要請とともに日吉の技術も磨かれてきたというわけです。
人々の関心もより高度な次元へと移り、
解決すべき問題も幅が広がり、
難度も上がる。
環境問題のすそ野は広く、非常に多岐に渡ります。環境問題という考えは、環境が人間に与える悪影響、さらに人間が環境に与える悪影響に着目したものに過ぎませんが、環境とは人間だけで成り立っているものではありません。
動物や植物、微生物など人間を含めたすべての生態系で見なければ、本当の解決には辿り着けません。より深く、より細やかに追究し、予防対応まで発展させなければと思うのです。つまり「共生」と言うことが大事な時代となるものと思っています。
日吉の取り組みは、し尿等の生活排水処理から始まり、廃棄物処理、上下水道の水質分析・管理、そこから薬品への道が通じ医薬品・工業薬品の販売、公害問題からの大気汚染測定や騒音・振動計測、社会から個人レベルでの意識の高まりによってシックハウス分析へ…。
そして、今や遺伝子レベルにまで対象領域が広がっています。
遺伝子への影響を知るには環境を調べるだけではだめで、摂取する食べ物、その食べ物となる生物の成長過程など生態への暴露状況までも考え測る必要があると考えています。
時代が進めば新たな物質が生まれ、また新たな問題が出現する。人々の関心もより高度な次元へと移り、解決すべき問題も幅が広がり、難度も上がる。
こうした時代の流れの最前線に常に寄り添ってきたことから、日吉の技術は自然とこれほどまでの広がりになったのです。
近代社会は産業の急激な発展と爆発的な人口増加が進み、地球環境に大きな負荷を与え続け、人類も含め様々な生物の生存に関して多大な悪影響を与えていることが明らかになり問題となっています。
そして現在、地球上のすべての生物が存続か絶滅かの岐路にある、といっても過言ではありません。そのような中で人類全体が持続可能でよりよい社会の実現を目指し、目標を持って行動しなければなりません。
環境問題において根本的な対策を講じるためには、物質の状態を確り掴み、把握することが不可決です。
弊社は調査・分析のスペシャリストとして、その問題解決の一翼を担う為に日々邁進してまいります。
私たちと一緒に、
社会に応えていってくれる人を
待っています。
もうお気づきのように、時代が進めば社会も変わり、環境も変わり、技術も向上してさらに新たな課題が顕在化し、この先も環境産業は伸び続けていくと見込まれています。しかしながら、業界全体で人手が不足し、技術の伝承も危ぶまれています。環境問題に国境はないと考え、日吉も海外拠点・国際貢献への注力を加速させているところです。
技術は、好奇心と行動力で今からいくらでも身につけていけます。技術系に限らず、様々な視点を持ってチャレンジしていきたい人なら大歓迎です。
100年企業へ向けてやるべきこと、やっていきたいことが沢山あります。可能性の広がるこのフィールドで、私たちと一緒に社会に応えていってくれる人を待っています。